No.6 スギマルカイガラムシ

以前に広葉樹類に寄生する「カツラマルカイガラムシ」について述べましたが、
今回は林業の主要樹種であるスギに寄生し、
枯らすほどの威力を持つ 「スギマルカイガラムシ」 について説明します。

スギマルカイガラムシと言ってもヒノキにも発生しますが、
県内では3・4年位前から各所のスギ林でこの被害が見受けられます。
この被害は、土埃の立つような場所に発生する傾向にあると言われますが、
私が確認した場所も、まさに砕石を積んだダンプトラックの往来が激しいスギ林でした。

◆ 特徴や発生の仕方
  • 春に幼虫が孵化し、スギ等の針葉に移動して留まる。
  • 固着した虫は、背に貝殻を形成して樹液を吸汁する。
  • 被害が激しいときは葉が黄変し、樹勢が衰え枯死することがある。
◆ 被害の受けやすい種

スギ、ヒノキ、イチイ、モミ、ビャクシンなど

◆ 防除の方法

間接的に被害を助長する土埃を出さないようにするなど、生育環境を改善してやることが肝心である。

◆ 被害の現れ方

砕石を積んだダンプの往来が激しい登米町での被害

 

スギ被害林の林内

2014年10月27日
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