No.32 オオボシオオスガ

ニシキギ、マユミやツリバナなどニシキギ科の樹木に被害を与える害虫です。
毎年この害虫にツリバナを食い尽くされる被害を見かけるものの、種を特定できずにいましたが、
この度、撮影写真と北海道立林業試験場のHPの幼虫写真が合致し、害虫名を同定することができました。

このツリバナは、毎年初夏に丸坊主になるほど食害を受けているのですが、夏以降に再び新芽を発生させ、樹木が枯死することはありませんでした。

被害を受けた樹木は、クモの巣のような糸が張り巡り、葉が枯れ上がるものですから、見た目が非常に悪く、庭園木にはみっともない姿になります。早期に発見し早期防除を心がけたいものです。

◆ 特徴や発生の仕方
  • 幼虫は、体長が最大で20mm程度の大きさで、全体は淡黄色を呈しています。
    頭部は黒く、背部の頂部には縦長の黒い帯筋があり、その両側には同色の丸い斑点が見られます。
  • 幼虫は5月~6月に発生します。発生期は年1回です。
◆ 被害の受けやすい種

ニシキギ、マユミなどニシキギ科の樹木に発生します。
マサキでの被害は見たことがありません。

◆ 防除の方法
  • 年1回5月~6月の幼虫発生期に薬剤散布が効果的です。
  • 散布薬剤には「ディプテレックス乳剤」や「トレボン乳剤」などがあります。
◆ 被害の現れ方

幼虫は頭が黒く淡黄色の肌に黒色の縦筋と斑点が特徴

クモの巣のように糸を張り巡らした巣の中で活動
葉はほぼ食い尽くされている

2020年8月21日
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