No.29 もち病
若い葉が火膨れ状になり肉厚になったり、ひねくれた球状になったりし、時期が進むと色が淡い桃色になり、全体的に淡色系に変わる病気です。さらに進行すると白いカビ状の粉で覆われた後にカラカラに乾燥し落下するといった現象を起こします。
通常の葉と違い、葉っぱがもちもちに肥厚して多肉質化した現象を見て、これを「もち病」と名づけたのでしょう。
◆ 特徴や発生の仕方
- 新葉が火膨れ状に厚くなったり変形したりした多肉質の奇形状の葉になります。色は淡い桃色から淡い赤色ぎみになることが多いようです。
- このような症状を表す病気は他にあまり見かけませんので、こういった現象が現れたときは「もち病」と疑って間違いないと思います。
◆ 被害の受けやすい種
サザンカ、ツバキ、サツキ、ツツジ類などに見られます
◆ 防除の方法
【予防】
*病気にかかった葉を見つけたらできるだけ早くこれを取り除き焼却しましょう。
また、薬剤予防としては、2・3月の厳冬期に幹や枝全体に石灰硫黄合剤を散布します。
【防除】
*この病気を観察すると症状が出るのは限られた場所に出るだけで、広く蔓延することがないようですので、薬剤に頼らずに病気の葉を摘み取り処分することが肝要と考えます。
◆ 被害の現れ方
サザンカでの発症
多肉質化し淡桃色化する
【仙台市泉区】
サツキでの発症
上のサザンカの症状から進行すると白い粉状で覆われる
【仙台市泉区】
2017年5月1日